【 vol.26 】人の根っ子は 「腸」


菊薫り、山々は錦絵の如く、秋っていいですねー。
いつもご愛顧いただきましてありがとうございます。

20081101_1今月は、二十年以上西洋医学に従事された後、現在は東洋医学研究センター長の田中保郎先生のお話です。

先生は或る日一本の木を見て、もしも木の葉や花が枯れたり、果実が実らなければ、木のどこを診るだろうか。庭師なら絶対に根腐れを起こしてないかと「根」を調べるはず。

植物の根は、水分や養分を根から吸収する。人が水分や栄養を吸収するのは「腸」。田中先生が提唱される「考根論」は、人の根である腸は心と関係しているという考え方が基本です。

昔から「三つ子の魂百まで」といいますが、三歳までにどんな環境で過ごすかによって、その人の人格の基本となる部分ができあがるそうです。

舌にある味覚細胞「味蕾」がうまく育つためには、離乳食までは絶対に、刺激の少ない薄味で育てる。味の濃いものや香辛料、人工甘味料を与えたら味覚が偏り、食べ物の好き嫌いがおこる。

腸内細菌も離乳期までに完成すると言われ、完全に備えがない内に、エビ・カニ・タマゴ・肉などのタンパク質を入れると腸でこなし切れず、アレルギー、アトピーを引き起こす。防腐剤・抗生物質などはもってのほか、未発達な時期に腸に入れると、腸内細菌が死んでしまう。

三歳までは、両親、祖父母、保育士など、周囲の人が正しい。知識を持ち、心身ともに健全な状態で保育にあたることが、子どもの心身の発達に重要です。

中国の宋の時代の銭乙という名医曰く、病気の原因は飲食であると言っています。
食事で大切な三点は、
一、よく噛むこと
ニ、腹八分目
三、腸を冷やさないこと

果物、野菜、魚などは、体を冷やすと言われるが、体を温めるものと併せて食べるとよい。その調和が見事に取れているのが日本料理。体を温める天ぷらに冷やす大根おろし、冷やすマグロに温めるわさび、冷やすナスに温める味噌和えなど、それはそれは見事な調和が取れている。

教育は生きていくために必要なことを教えてるもの。「論語」は、仁・義・礼・智・信を教えているが、今の日本教育は「智」ばかりが重要視されている。これも「根」を忘れ、枝葉末節になっている。

健康は人間の基。人の体の根っ子は「腸」。「腸」の重要性に気付いて、心身ともに健康になっていただきたい、と田中先生は言われています。

ー花や葉が枯れたと水や肥料を施すだけでは、頭が痛いと頭痛薬、下痢には下痢止めと表面だけを見るのと同じ事。物事の本質、根っ子の大切さを学びました。私も「根っ子」に相談しながら参ります。

来月お目にかかるまでお元気で。

(参考文献…致知)
中谷幸子